とある政界関係者から耳にした話をかいつまんで言うと、こういう仕儀となる。もとより、そんな気配を感じ取れば、さだめし衆院議員は落ち着きを失い、はや心は「選挙モード」であろう。
そこで、この「産経ニュースwest」では、衆院近畿ブロックの2府4県と東海ブロックの三重県にまつわるニュースを扱っているので、対象地域となる全小選挙区53について、どこよりも早い衆院選予測をしてみた。
全体の傾向をざっと言えば、逆風の民主党は議席を減らすものの、なかなかどうして減少幅は最小限に食い止められ、追い風に乗る自民党は現有議席を大幅に上回るとはいえ、平成17年の郵政選挙のような「劇的勝利」は見込めない-ということである。あまつさえ、大阪市の橋下徹市長が率いる「大阪維新の会」の出方次第で、選挙情勢がガラッと一変する波乱含みの展開となることは請け合いである。
予想される獲得議席数はこうなる。53区のうち、いわゆる「当選確実」とみられるのは、民主党15(21年の前回選挙45)、自民党19(同6)、公明党5(同0)の計39。接戦は14あり、京都4区や三重1区、和歌山1区、兵庫1、4両区などのほか、維新との絡みで大阪府では7選挙区にのぼった。
予想に当たり、維新の取り扱いは以下のようにした。維新は、全国の選挙区で独自候補を擁立するのか、推薦という戦略も検討しているのか、今の時点では、海のものとも山のものともつかない。「資金面などから到底、無理」(関係者)との見方も根強くある。このため、足元の大阪府下の当該選挙区でその動向が取り沙汰されており、なおかつ選挙結果にことのほか重大な影響を与えそうな選挙区に絞った。
維新を考慮せざるを得ないのは、例えば、民主、自民両党の一騎打ちの構図となりそうな選挙区に、維新が割ってはいればどうなるか。維新は、日教組や自治労など連合を有力支持基盤とする民主党としっくりいっていないのは周知であり、事実上、民主、自民、維新による3党の対立となれば、自民、維新寄りの保守票が分散し、民主党が「漁夫の利」を得る可能性がある。
自民候補に推薦を出せば民主候補を押し切りそうな選挙区があれば、先のダブル選のシコリで、自民党への対立候補擁立がささやかれている選挙区もある。そんなこんなで、大阪4、7、8、12各区などが読み切れないのである。
ちなみに、「当選確実」なのは、民主党では、岡田克也副総理(三重3区)、前原誠司政調会長(京都2区)らが名を連ね、自民党には、谷垣禎一総裁(京都5区)、二階俊博元経済産業相(和歌山3区)らがいる。
多くは、民主党で言えば、17年選挙で、逆風の中を選挙区で勝ち上がってきており、自民党も21年の政権交代選挙で民主候補を退けた面々である。つまるところ、選挙地盤が盤石であり、ときどきの選挙でいかなる風向きであろうとも、当選できそうな議員が目立つ。
公明党は、21年選挙では全敗する憂き目を見たが、次期衆院選では、民主党にそれほどの追い風が吹くことはあり得ないうえ、自民党との選挙協力が功を奏し、大阪府と兵庫県で議席を回復するとみた。
大阪3区については、自民党の柳本卓治氏と公明党の佐藤茂樹氏が重なっており、今後の調整次第とはいえ、とりあえず前回同様、柳本氏が比例代表に回ることを想定している。また、兵庫8区は、冬柴鉄三元国土交通相が亡くなり、接戦となっている。
民主党が強固な地盤を誇っているのは、滋賀県全域である。このままだと議席独占もなくはない。自民党は1~3区で候補の公募をしている最中で、未だ候補が決まっていない。
もとより、ここまで披露した予測は、不確定要素としての維新のほかは、投票率やら与野党への風向きなどを一切、考慮していない。あくまでも現時点の情勢について、独自の取材に基づきその帰趨を見通した。
またも民主、自民両党のいずれかが大勝利するのか、それとも痛み分けで五分の結末を迎えるのか。維新はどこまで獲得議席を伸ばすのか…。「勝負の時」は、今国会の会期末となる6月の衆院解散後に迎えることが有力視されている。行方をしかと見届けたい。
(29日の産経ニュースwest「大阪から世界を読む」に掲載されました)


by 8000hr
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